アレルギーについて

ロタウイルスワクチンについて

ロタウイルスについてのQ&A

Q1
まず、ロタウイルスってどんな病気ですか?

ロタウイルスは非常に強い胃腸炎症状(嘔吐、下痢など)を引き起こし、5歳までにほぼ100%の人間がロタウイルスに感染します。以降の内容はロタウイルワクチン導入前の日本での報告ですが、患者数は年間80万人ぐらいで、そのうち15~43人に1人(26,500~78,000人ほど)が入院していると推計されています。ロタウイルス性腸炎による死亡例は、日本国内で毎年2~18名が報告されており(平成12年~24年厚生労働省人口動態統計)、さらに年間20名前後の脳炎脳症を起こし、そのうち38%が後遺症を残したと分析されています。(ロタウイルスワクチンに関するファクトシート)

Q2
ロタウイルスワクチンは受けた方が良いですか?

もちろん、受けられた方が良く非常に強くお勧めします。東京都では約80%のお子さんが接種されています。下記の世界中の報告でもばらつきはありますがかねがね80~90%近い予防効果を発揮します。

Q3
ロタウイルスワクチンは2種類あるけど、どちらが良いの?

そうですね、まずはロタウイルスワクチンの種類について説明しましょう。現在、日本ではロタウイルス感染症を予防するワクチンとして、ロタリックス(グラクソスミスクライン社:1価ワクチン、2回接種)、ロタテック(MSD社:5価ワクチン、3回接種)の2種類を選択し経口接種することが可能ですが、途中で変更することはできません。 では、どちらが良いのでしょうか?非常に我々医療者も保護者も関心があるところです。

結論はどっちでも良いです。

これ、ほんとです。よく言われる5価だから1価よりお得では? 全く意味がありません。これは、以下の報告が裏付けます。 世界のどこの国でもどちらが良いとは結論していないはず(ただし、オーストラリア等の一部の国ではロタリックス1本に変更)ですが、その国の事情によって考え方は様々です。それは以下の①アメリカ②ラテンアメリカ、カリブ海諸国③ヨーロッパ④スペインの報告の結論が裏付けます。それぞれの結論で私が重要と考えた内容は①の報告は2つのワクチンで厳密に比較可能なデータでは全ての項目で優劣がなかった。②③は、どちらかが優劣か?と言うことを議論さえされていない。④のスペインの報告では優劣はないと説明されています。

Q4
では、先生はどっちを勧めるの?

3回接種は2回接種より保管するコストや手間がかかります。そのため、今までは2回接種のロタリックスは28800(税込)、3回接種のロタテックは29250(税込)で、コストと手間のかかるロタテックはトータルで450円高い差を設けていました。しかしそのロタテックが現在のロタリックスよりもトータルで300円安い28500円(税込み)で安く提供出来る運びになりました。当院では、同じ効果で、値段が安いなら、患者さんのためを考えて、ロタテックを推奨し在庫管理を行います。しかし、今まで通りロタリックスでも受付をさせて頂きますが、在庫はございませんので当日急な接種は不可能ですから必ずお電話でロタリックスご希望の旨をお伝えください。

【報告1】
雑誌名Clin Infect Dis. 2015 15:1792-9
題名:Long-term Consistency in Rotavirus Vaccine Protection: RV5 and RV1 Vaccine Effectiveness in US Children, 2012-2013.
ロタウイルスワクチンの長期的な一貫性:
米国における小児のロタリックスおよびロタテックワクチン有効性、2012-2013

【報告2】
雑誌名BMC Pediatr. 2017 13;17:14
題名:Efficacy, safety and effectiveness of licensed rotavirus vaccines:
a systematic review and meta-analysis for Latin America and the Caribbean.
ラテンアメリカとカリブ海諸国におけるロタウイルスワクチンの有効性、安全性

【報告3】
雑誌名Vaccine. 2015 27;33:2097-107
題名:Effectiveness and impact of rotavirus vaccines in Europe, 2006-2014.
2006-2014のヨーロッパにおけるロタウイルスワクチンの有効性と影響

【報告4】
雑誌名Hum Vaccin. 2011;7:757-61
題名:Effectiveness of rotavirus vaccination in Spain
スペインにおけるロタウイルスワクチンの有効性

※2018.6現在の情報であり、更新は随時行っていきます。